日曜日のなのはな

北極を探しにいく・日曜日更新+気まぐれ

今こそ聴いてほしいCHEMISTRY

私には今、熱烈に応援している推しがいるけれど、過去の推しをふと見たくなる夜はある。それが今夜だった。

現推しの、この夏最大のイベントが終わり、抜け殻状態になっていた私。あまりにも気持ちが入り込みすぎると辛くなって、逆に少し離れたくなるものだ。

そんなとき、CHEMISTRYのThe First Takeのフェス動画を見つけた。そういえば3日前に開催されていたな、と思い出す。

youtu.be

CHEMISTRYといえば、オーディション番組『ASAYAN』をきっかけに結成され、今から20年前の2001年に発売したデビューシングル『PIECES OF A DREAM』が有名である。

その頃のCHEMISTRYも知っていた。でも私は、それからかなり月日が経ち、受験生の頃に何故かドハマりした。いや、何故もなにもない。堂珍義邦に一目惚れしてしまったのだ。

受験の夏、模試が長引いてしまって半ベソかきながら終わりかけのライブに行ったり、握手会で何回も握手するためにCDを買いまくったことは今も覚えている。

あれからまた時が経った今夜、久しぶりにCHEMISTRYを聴いてみた。

すると、あまりにも歌声が素晴らしくて、耳が溶けた。

当時は、割とヨコシマな気持ちから好きになったCHEMISTRYだった。でも贔屓目を抜きにしても、ファンになった頃からずっと、これだけは自信を持って言える。

CHEMISTRYは、今こそ聴いてほしい。

なぜなら、今が一番上手いからだ。

最近こそ疎いものの、デビューしてからCHEMISTRYの歌声は、ざっくりこんな変遷を辿ってきた、と個人的に思っている。

デビュー当時(2001年~)

デビュー曲『PIECES OF A DREAM』をはじめ、『Point of No Return』や『You Go Your Way』など数々のヒット曲をリリースしていた時期。この頃、堂珍さんの歌声は柔らかくもスッと突き抜けるような、透き通った歌声。まさしくクリスタルボイスだった。

一方、川畑さん(川畑要)は上手いんだけど、少々、喉が閉じているように感じた。(それでも上手いんだけど!)異なる声で「化学反応を起こす」のがコンセプトで組んだ二人だったけど、完全には混ざり合っていないような印象があった。

川畑さん爆上がり期(2003年頃~)

喉が閉じていて、少し平坦な歌声に聞こえていた川畑さん。それが急に、ある時期からかなり変わった。喉が開いて、よく通る歌声になったのだ。

私の見解ではおそらく、『My Gift to You』と『YOUR NAME NEVER GONE』の間あたり。単に歌い方を変えたのか、並々ならぬ努力が実を結んだのか、あるいは両方か…堂珍さんの歌声と親和性が増し、CHEMISTRYのハーモニーが一段と美しくなった時期だ。

堂珍さん停滞期(2007年頃~)

川畑さんは発声だけではなく、表現の幅もどんどん広がっていった。でも堂珍さんは2007年あたりから「高音が出しづらそう」と巷で言われ始める。いわれてみれば『空の奇跡』や『This Night』の高音パートは、昔よりも鋭くキツい印象を受ける。曲のエフェクトによる気もするが、当時の生歌を聴いたファンによる評価だったなら、本当に声の調子が万全ではなかった可能性は高い。

右肩上がり期(2010年頃~)

一時期は本調子じゃなかった堂珍さんも、少しずつ研究と練習を重ねたのかもしれない。「高音が出しづらそう」という感想はなくなっていった。それからの堂珍さんは、よく通る高音は変わらないまま、デビュー時と比べて、より力強い歌声になった。川畑さんの歌声も衰えることなく、レベルアップしていった。

そして今に至る。

それぞれが変遷を経た結果、世間が記憶している20年前の『PIECES OF A DREAM』よりも今のCHEMISTRYの方が確実に、透明感がありながら力強く、溶け合うようなハーモニーを奏でていると私は思う。

二人のたゆまぬ努力の積み重ねが、The First Takeで披露された最新の歌声には詰まっている。

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最後に私のオススメ曲を一方的に紹介したい。(曲名 / 収録CD)

ディープなR&B

ハーモニーが美しい

切ないラブソング

  • キスからはじめよう / 恋する雪 愛する空
  • nothing / fo(u)r

歌唱力に圧倒される

  • 最期の川 / Face to Face
  • for... / fo(u)r