じゃ◯んみたいなタイトルにしてみたけど、おすすめするのは1山だけという。
3年前に買った登山靴がクツ箱の中でホコリを被っている。それを友人に話したところ、じゃあ山登りに行こうと誘ってくれた。
そうはいっても私たち、ガチな山ガールではない。
関東で日帰りで気軽にいけて、でも高尾山みたいに混んでない山を追い求めた結果、友人が御岳山を提案してくれた。
御岳山は東京都青梅市にあり、標高929m(岸くんの誕生日!)。古くから山岳信仰があり、霊峰といわれていた山だ。
JR新宿駅からだと電車、バス、ケーブルカーを乗り継いで、早ければ2時間程で行ける。
御岳山にはいくつかのコースがある。私たちは御岳山内の名所を巡るコースを選んだ。
行きは9:40にJR御嶽駅に到着、帰りは14:50頃に御嶽駅に着いた。
友人と私は最強雨女コンビのため、一度は延期したが、満を持して登ることができた。
運動不足の私が独断と偏見で評価したしんどさレベルとともに、見所を紹介したい。
武蔵御嶽神社
しんどいレベル★★★☆☆
ケーブルカーを降りてから神社までは、整備された参道が続く。にもかかわらず、急な坂がいくつもあって息が上がった。鳥居に着いてホッとひと息、と思いきや本殿まで延々と階段が連なる。
それもそのはず、この神社が御岳山の山頂なのである。到着するとあたりは霧に包まれていて、神々しさが増してよかった。
長尾平
しんどいレベル★☆☆☆☆
長尾平は、視界が開けた展望台。友人と私は道を間違えてしまい、一瞬だけ「また本殿までの長い階段を登らねばならないのか・・・?!」という絶望に陥った。調べてみるとダメージは少なかったので心底安心しました。
延期したわりに天気悪くない?!というツッコミがきそうだが、山々の間を白い霧が流れていくこの日の様子も私は好きだった。
七代の滝
しんどいレベル★★★★★
七代の滝まではひたすら山道を降りていく。個人的に、ここがしんどさのピークだった。登るんじゃなく降りるだけなのに傾斜が激しく、石や木の根が邪魔をするせいで膝が痛くてしょうがない。
でも険しい道を経てたどり着いた七代の滝は、秘境のようだった。水しぶきをあげて滝つぼに流れ込み、自然の迫力が感じられる。鬼滅の刃の炭次郎が修行していそうだ(滝のシーンはないけど)
ちなみにパンフレットにはお弁当スポットと書いてるけど、一歩間違えたら落ちる危険があるし、人も多いのでおすすめはしない。
天狗岩
しんどいレベル★★★★☆
七代の滝からは、長い鉄ハシゴを登らなければならない。最近ランニングをサボっていた私は、ゼエゼエいいながら登った。
登った先に天狗岩がある。遠くから見ると、天狗が上を向いているように見える大きな岩だ。鉄ハシゴで完全にHPを奪われた友人と私は、天狗岩のそばで昼食をとった。自家製の巨大おにぎらずが、疲れた身体に沁みた。
ロックガーデン~綾広の滝
しんどいレベル★☆☆☆☆
天狗岩を越えればもう、ロックガーデンと呼ばれる1.5kmの山道。昼食を食べるならここも良い。苔むした岩の間を流れる小川のせせらぎを聴きながら歩く道は、癒しそのものだった。植物の濃い匂いも落ち着く。友人と一番テンションが上がったエリアだった。
ロックガーデンの終点には、再び滝があった。綾広の滝である。
七代の滝と違い、綾広の滝は鳥居があって祀られている様子がある。武蔵御嶽神社の滝行がここで行われているらしい。
天狗の腰掛杉
しんどいレベル★★☆☆☆
綾広の滝を越えると、なぜか人の気配が消えた。しんとした薄暗い杉林の中を友人と二人で歩き続けると、大きな杉が。
「埴輪みたい」と言った友人の言葉の通りグニャリと曲がって生えた枝には、天狗が腰掛けているといわれていたそうだ。これも霧の効果か、幻想的で良かった。
パワースポットの恩恵か
御岳山は都内から日帰りで行けて見所もたくさんあり、とても良い山だった。
七代の滝まではかなりハードだったが、これを避けて通れるコースもある。体力に合わせて歩ける山だと思う。
なにより登山は、友だちと喋りながら歩くのが楽しい。小説『夜のピクニック』みたいな青春感がある。ひとりではなかなか踏み出せないから、誘ってくれた友人には感謝だ。
最後に。数日前から悩まされていた背中の痛みが、御岳山に行った翌朝にはすっきりとなくなっていた。筋肉痛も意外とこない。
運動の効果だろうが、それとは違う何かの力もちょっぴりあるのかも、と期待している。