この世には、面倒くさいのに無くならない業務がたくさんある。そのうちのひとつが"日程調整"だ。
打合せの日程調整は、どんな仕事にもつきもの。新人も初期にやるような、基礎的な業務だ。
でもこの前、上司と雑談をしていたとき「日程調整って奥が深いよね」という話になった。今年異動してきた人の日程調整のやり方が少々厄介で、上司は手を焼いているらしい。
日程を決めるとき、まず候補日を出す必要がある。基本的な流れとしてはこんな感じだろう。
- 候補日(複数)を提示する
- 先方からOK/NGの回答がくる
- 日程が確定する
でもこの1.が、大人数になるほど難易度が上がる。一発で確定できるような候補日を洗い出すには意外と、センスが必要なのだ。それって何だろうと考えてみたところ、個人的にはこの3つに行き着いた。
尚、大前提として、私の職場は全員Outlook上のスケジュールを公開しており、互いに見られるようになっている。
出席者の優先度を決める
私の仕事は、とにかく関係者が多い。しかもみんな忙しく、Outlookのスケジュールには気持ち悪いぐらいびっしりと予定が入っている。その合間を縫って、全員が空いている時間を見つけ出すのは、不可能に近い。
そこで私は、議題に応じて、出席者の優先度をひそかに決めている。私が必須認定した出席者が確実に空いている時間を、候補日に選ぶのである。そうすれば自然と候補日も絞られてくる。
ただ、上位役職者が関わる場合は、自己判断で出席者の優先度を決めると危険なので、上司に相談している。
相手ごとに調整方法を把握する
これ、効率化のために結構大事だと思う。ここでいう"調整方法"というのは、例えばこんな情報だ。
- Aさん:メールをあまり見ないので、必ずSMSで個別に候補日を連絡しておく
- Bさん:Outlook上で空いている時間なら、勝手に予定を入れて良い
- Cさん:忙しすぎるので、最悪の場合、別件とバッティングしている時間でもOutlookに入れてしまう(どちらをを優先するかはCさんに任せる)
最適な調整方法は、その人との過去のやり取りから判断することが多い。ただ、本人に聞いてしまうのも手だと思う。Cさんは、そのパターンである。
でも、Cさんにどうしても出席してほしいときはどうすればよいのか。
相手の状況を推測する
その時はCさんのスケジュールから”重要じゃなさそうな予定”を見つけ出し、その時間に入れてしまう。例えば"資料作成"といった予定とバッティングしても、調整できる可能性が高い。
ただ、Cさんと定期的に会話していれば、Cさんが今佳境にあるプロジェクトなんかも把握できたりする。それに関連する予定とバッティングしないように候補日を組めば、確率は上がる。
お客さんとの打合せ調整でも同じで、先方の繁忙期やイベントを把握していれば、その時期を避けた候補日を出すことで、一発で日程を確定できる可能性が上がる。
手間をかけないために頑張るけども
今まで特に意識したことはなかったけど、忙しい関係者たちを巻き込んだ日程調整には、仕事の基本が凝縮されていた。
面倒くさくて手間な業務こそ、ノウハウを蓄積させることで、迅速に気持ちよく片づけたい。そう思う人と思わない人で、実は個人差が出てくる業務なのかもしれない。
でもやっぱり、こんなに考えないといけない日程調整はメンドくさい。